桐陰祭の風景
桐陰祭が終わって10月。
気がつくと秋風が吹いていた。
教科書を抱えてすれ違う生徒は半袖からセーター姿に。
それ以外はいつもの風景だ。
3限後の休み時間に食堂の券売機に並んでいる生徒。
職員室前の丸テーブルで教員と向き合っている生徒。
6年生の7・8限授業。
華やかで,にぎやかだった文化祭。
そんな雰囲気とは一味違った場所があった。
ベリタスホール。
外の喧騒がす-っと消え,そこはまるで別世界のようだった。
桐陰祭1日目。ここで合唱部の発表会があった。
部員は,高校生6人,中学生4人。
けっして多いとはいえない。
けれども彼ら,彼女らの歌声を聞こうとする人たちが集まっていた。
部員10人。
それでもその歌声は,ホール全体に響きわたる。
ときおり,緊張感の伝わる歌声。
いつしか吸い込まれるように聞き入っていた。
高校生6人は全員3年生。
これが終わったら活動していけるかどうか,と顧問がぽつりと言う。
けれども11月4日(日)。「北とぴあ」で行われる北区合唱祭にはエントリーしたと。
出番は15時半ころだという。
そんな記憶に浸りながら,桐陰祭の風景を切り取ってみた。
秋の風は確実に夏の風を追い出し始めている。
木下 浩
今年度は中学合唱祭で歌う課題曲3曲や、宮崎映画で使われている曲など、親しみやすい曲をふんだんに盛り込んだステージとなりました。
一人ひとりの努力の甲斐あって、少人数ながらも素敵なハーモニーを奏でることが出来たかと思います。
本番当日は忙しい中、高校3年生も駆けつけて一緒に歌ってくれました。
多くの方にご来場いただきまして、誠にありがとうございました。
聴いてくださった方々にも、歌を通して部員たちの温かい気持ちが伝っていれば幸いです。
塚田 洋丈
それぞれに歌いたい曲の意見をだし合い、話し合って曲をきめたら、盛り沢山な発表となりました。
大学受験を目の前にしている生徒が多く、授業時間も増え、部活の時間はほとんどない中、個々に自主練し、何とか発表の日を迎えたのでした。
歌うことが大好きな仲間との高校合唱部員として最後の演奏は、納得のいくものではなかったかもしれないけれど、それぞれの胸に刻まれたことと思います。
一緒に奏でたハーモニーは一生の宝物になったことでしょう。
そんな時間を共有してくださったお客さまに感謝いたします。
ありがとうございました。
高島 敦子