美味しいパンの科学 (グルテン膜の性質)
サタデー サイエンス プログラム(SSP) 5月12日(土)
土曜日の午後行われる理科実験です。
今日から始まるこの講座に中1 13名,中2 6名,計19名が生物実験室に集まりました。
この講座は前期10回,後期10回の予定で行われます。
そのうち,5回が「美味しいパンの科学」というテーマで連続した探究活動として行われます。
この日はその1回目です。
用意したのは,パンの材料である小麦粉,それに米粉でした。
小麦粉はどうしてパンになるのか,米粉を使ったパンもあるけれど,なにが違うのかなど。
小麦粉と米粉を水でとき,こねてパン生地をつくっていきます。
本来なら,オーブンで焼いていく工程があるのですが,
この日は,十分こねた生地を再び水にといていきます。
すると,ネバネバした固まりが手の中に残ります。
これがグルテンというタンパク質です。
米粉も同様にやってみるのですが,
ほとんどグルテンがとれません。
なので,米粉のパンはそのままではパンにできないので
グルテンを補充するのだそうです。
途中,パンの試食もありました。
パッケージの成分表から読み取れることを確認していき
ついでに食べてみます。
中学2年生。
実は昨年も参加した生徒たちでした。
白衣を身にまとっているのが2年生。
慣れているのでしょう。
てきぱきと進めていき,1年生にもアドバイスしていました。
この日は実験を行うだけでなく,
小麦粉の種類,強力粉,中力粉,薄力粉の違いと用途についてもプリントを使って学びました。
グルテン含有量は強力粉で一番多く,米粉のデンプン粉には含まれていませんでした。
美味しいパンとはどんなパンか。
それはどんなつくり方でできるのかなど,科学していきます。
今後生徒たちが,自ら考えて実験を計画できるようになるといいなと思ったことでした。
木下 浩
「パンはどのようにして作られるのか?」という問いを科学的に分析していくことを5回のシリーズで展開していきます。そんな中での初回として、グルテンの形成について種々の材料を用いて手作業を通し、五感を活かして体感しながら考えてみました。次回以降も、様々な観点から実験・実習を通し、生徒自らが考えながらパン作りの秘密に迫ります。
これからも、楽しみながら科学する生き生きとした生徒の姿が思い浮かびます。
NK Tongari