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2018年01月26日 伸ばすメソッド海外留学

19/01/2018 Fri

相変わらず朝はぐずついた天候が続いています。通学も慣れ始めたころですから、だんだんとあれもしたいこれもしたいと、欲が出てくる時期でもありますが、この2週間はあくまでも現地校生活のための準備期間ですから、まず何が大切なことなのかを自覚して、きちんとブレーキもかけられるようにして欲しいですね。
生徒たちの持ってくるランチを観察してみました。サンドイッチとパックジュースとフルーツという組み合わせが定番ですが、中にはピラフのようなお米のランチを用意してもらっている生徒もおり、私も驚きました。
15年前にこのプログラムを開始したときは、ランチの容器といえば例外なくアイスクリームの空き容器でしたが、もはや今年は一つも見つけることができませんでした。どの家庭も専用のタッパーを用意しており、容器の大きさと中に入っているもののサイズが合っているようになりました。衛生面ではその方が好ましいのかもしれませんが、物を大切にし、再利用できるものはできるだけ繰り返して使うという、私のイメージするNZらしさもちょっと薄れた気がして寂しい感じもします。

01 リンゴは小ぶりで食べやすいです
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<02 野菜をリクエストして入れてもらったそうです
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03 これに飲み物がつくのが典型的な量です
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04 ピーナッツジャムがたっぷり
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05 チャーハン?ピラフ?とにかく米です
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今日はグループ2のArt Galleryに同行しました。ダイナスピークからは徒歩3分といったところにある美術館です。様々な作品が展示されておりますので、出発前に少し時間をとって、フィル先生から展示されている絵の説明や、館内での注意点についてお話があり、その後で1つの課題が与えられました。それは、館内で自分がこう感じる作品を探したいという形容詞を考えるようにというものでした。beautiful, sad, wonderful, scaryのように、作品から感じ取れるであろうものならどんな言葉でも構わないという指示です。そして、全員に横長の用紙とクレヨンが配られ、その言葉を記入させ、館内で自分の書いたその言葉のイメージに合うと思う作品を見つけたら、作品と一緒に写真に収めるという課題です。
興味関心のない生徒にとっては、美術館などは漫然と通り過ぎるだけの場所になりがちですが、このような課題を与えることで、一つ一つの作品が自分にどんな印象を与えるのかを考えるようになり、知らず知らずのうちに生徒たちは一生懸命に作品を鑑賞することになります。ただ単にこれをしなさいとか、しっかり鑑賞しなさいというだけではなく、生徒たちが自らの判断で行動し考えることができるように仕掛けていく手法に関しては、現地校での授業だけでなくこういった語学学校でも常に感じることです。主体的、能動的な学びが文化として根付いているのだなと羨ましくなると同時に、私自身も学ばせてもらうことも多く嬉しくなってきます。

06 フィル先生のクラスの名札
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07 一人一人ニックネームが決まっています
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08 スシセナ?
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09 自分はプリティフィルですって
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10 出発前の注意事項
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11 自分のイメージする形容詞を記入します
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館内はまず現代作家の作品から始まり、写真のコラージュや彫刻もあれば、一見するとただのマネキンにしか見えなかったり、無造作に置いただけのように見えるようなものもあります。日本の美術館のような柵などはなく、唯一のルールである「作品に触れない」を守りさえすれば、どんなに近づいても大丈夫です。見る側のマナーとして、このルールがしっかり文化に根付いているからこそ、仕切りやガラス越しにする必要がないのでしょうね。

12 徒歩ですぐに美術館に到着
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13 これも作品
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14 触らなければどんなに近づいても怒られません
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15 自分の書いたイメージに近い作品を探します
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16 大事なのは個々の感性です
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17 こういうオブジェも
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18 作品なんです
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毎回特別展示が実施されているのですが、今年は日本人の草間彌生さんのコーナーがありました。入り口で大小さまざまな水玉のシールを渡され、家具から家電にいたるまで、すべてのものを白で統一した部屋のどの場所にでも、好きなようにそのシールを貼っていきます。最初はおっかなびっくり控えめに貼っていくのですが、だんだんと次はどこに貼ろうかと探し始めるようになり、余白を見つけようとする生徒、あえて他のシールの上に貼り続ける生徒、こんな単純なことでも、それぞれの個性が出るものなのかなと思いました。

19 草間彌生さんの特別展がおこなわれていました
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20 すべてのものが白いへやに水玉のシールを好きなように貼っていきます
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21 芸術云々は関係なく楽しんでいるようでした
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最後は、マオリの肖像画のコーナーを通っていきます。NZでは先住民族であるマオリの文化をとても大切にしており、芸術作品もまた文化を後世に語り継いでいく役割を果たしています。戦いと融和を経て欧化を受容せざるを得なかった彼らの歴史を、先日訪れた博物館での展示と合わせて、少しでも感じ取ってくれるといいですね。

22 もちろん授業の一環ですから先生の説明もあります
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23 このグループは先生の話をよく聞いてくれます
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何はともあれ、最初の1週間の授業が終了しました。明日は待望のビーチです!お勉強はなしです。こちらの人はonとoffの使い分けがとても上手で、休みの時は仕事のことも勉強のことも全く気にしません。月曜日にいいスタートが切れるように、リフレッシュしましょう。

24 帰ってから来週に向けての確認。明日はビーチ!
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