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2017年02月01日 伸ばすメソッド

ウニの発生実験 中学1年理科

昨年からこの時期に,ウニの発生の実験を行うようになりました。
使用するのはバフンウニ。
まだ小柄なものです。
ですが,大きくなるとムラサキウニより美味しいと言われているウニです。
本来高校で行う実験ですが,中3の教科書に画像だけ載っています。
本校では1年時に中3までの生物領域を終わらせてしまいます。
そこで,1年時での実験になりました。

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前処理が終わると,精子と卵を放出させます。
ウニの雌雄の区別は難しいので,どの班にどちらが来るのかはわかりません。

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精子は白,卵はオレンジ色をして生殖口から試験管内に落下していきます。
この段階で雌雄の区別がつきます。

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これは卵。

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これは精子です。

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その後,精子や卵を採取し,ホールスライドグラスにとります。

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そして,顕微鏡で観察です。

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バフンウニの受精卵。
うっすらと受精膜が見えるのですが。

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受精卵に群がる精子も観察できます。

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ここで生徒の一人が何か見つけたようです。

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うまく受精卵をつくることができたようです。
他のグループの生徒たちも集まり,情報を共有していきます。

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生徒どうしで情報を共有することはとても大切なことだと思います。
何かを発見した喜びを共に体験したいと思う気持ちは次の活動への導火線となります。
そして,受け取った生徒たちも率直に喜び,次は私もと言う気持ちが芽生えていきます。
そして,全体がハッピーな気持ちになる。
一見簡単そうに見えるのですが,
クラスの友だち関係がうまくいっていないときにはこんな共有は難しいかなと思います。
そんなクラスづくりは担任の先生,授業担当の先生の関わり方に影響を受けます。
クラスの生徒全体がハッピーな気持ちに。
良い授業とは生徒目線にたって考えることだと,あらためて感じました。

木下 浩

ウニも一つの動物で「受精」を行い,子孫を殖やしていることを実感として理解させたいというのが今回の目標でした。
ほとんどの班がウニの「卵」,「精子」を顕微鏡で観察でき,中には「受精膜」までしっかり観察できた班もありました。
受精膜ができるまで待ちきれず,ウニの解剖(解体?)を始めた生徒が各クラスにいたのは中1らしいですね(笑)

中1理科担当 中村 千鶴