酸性やアルカリ性の正体 -中1 イオン移動の実験-
2月16日(火)中1で電気泳動の実験を行う。
というので理科1分野の授業を見学しました。
なにしろ電気泳動といえば,高校生物でDNA鑑定やゲノム解析の方法として説明されているものです。
この日は中3の1分野で酸,アルカリの学習の中で扱われている実験でした。
原理は同じですが,扱う材料はDNAではなく,酸性,アルカリ性の水溶液です。
実験のやり方を見ていると,班ごとに個性がでていることが分かります。
実験はある意味でチームプレーと言えます。
チームプレーがうまくいった班は,無駄な動きが少なくスムーズに結果を出していきます。
チームプレーがうまくいくかどうかは,自分の役割を認識できるかにかかっているようです。
これは「自己認知力」と呼ばれています。
「自己認知力」はこれからの社会で重要なスキルの一つとして注目されています。
そして中学1年生でもそれをある程度認識して行動できるようです。
次に見られる班はそれがうまくいっているように思えます。
「自己認知力」をはじめ,21世紀社会で生きていくために,どんな力をつければ良いのか。
理科実験の授業を見ていると,そこにはいろいろなヒントがあるような気がします。
もともと中3で扱う内容ですから,中1ではかなり難しいのではと思っていました。
しかし実験は簡単な操作で行われ,イオン移動による色の変化もはっきりと現れました。
実験の合間には教科書やノートをじっと見つめている生徒の姿が目につきました。
原子構造とイオンのでき方。
酸性とアルカリ性の正体をこの実験を糸口に発見しようとしているようでした。
実験は楽しい,という生徒の声をしばしば耳にします。
きっと教室で黒板に向っている授業よりも主体的に動くことのできる実験は
生徒たちにとって心地良いのかもしれません。
笑顔が教室よりも多くなるのも事実です。
その笑顔が自然に対する知的好奇心をくすぐるものであったらといつも願っています。
(H.K)
『酸性、アルカリ性の正体を暴く』という目的で実験を行いました。
レポートを見たところ、大半の生徒が酸性、アルカリ性に電気的な性質があることに気付いていました。
そして、イオンが関係しているところまで予想できているようでした。
今後の授業を通して、その関係性をしっかりと理解できるよう、やっていきたいと思っています。
(K.K)
上述のように、内容は通常では中3で扱われるものですが、
逆に、理解できて、思わず「分かった~!」等と嬉しそうに実験レポートを書いている生徒の姿を見て、
ホッとすると同時に、生徒の可能性を信じて伸ばしてあげられたらと思いました。
(N.K(TONGARI))