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2016年02月18日 伸ばすメソッド

バフンウニの受精の過程を観察する  -中1・高2-

この実験はもともと高校生物で取り扱うものです。
毎週行われている授業の打ち合わせでのことでした。
結果がきれいに出るので,やってみてもいいのでは?
と,ある先生の発案で,それではということで中1での実施になりました。
2月8日(月)に行われた2クラスの授業を紹介します。

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中1理科 3学期は中3の内容を学習します。
「生物の成長とふえ方」の単元。
ここで,動物の有性生殖が扱われます。
実は,高校2年生でも「動物の発生」の単元が始まっており,
それならばと,急遽生物選択生をこの授業に参加させることにしました。
急なことなので,白衣の準備もできません。

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KCl水溶液で刺激を与えると,放卵と放精が始まります。
雄,雌の区別は難しいので,どちらが見られるかは運です。
卵を採取して,精子をかけると受精が始まります。
卵も精子も顕微鏡下で観察できます。
受精後,受精膜ができて他の精子の侵入を防ぎます。
次の画像は受精後,受精膜が左から右に向ってできてくる様子です。

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生物実験は物理・化学の実験と比べ,いつも成功するとは限りません。
うまく行かなかった班が少なからず出てくるものです。
ですが,ウニの放卵や放精は操作も簡単で,比較的高い確率で観察することができます。
ですから,この実験は中学1年生でも,はっきりとした結果を共有できる良い実験の一つと言えます。

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次のクラスの授業。
ここでもうまくいったようです。

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昨年4月から始まった理科の新しい試み。
1分野,2分野の教員が集まり,毎週打ち合わせの会を持ってきました。
アクティブラーニングを意識した中1の授業の検討が続けられました。

ところで
「理科2の試験は易しいよね。」
なんて生徒が言っているとか。
毎回,センター入試レベルの問題を1問は入れているのですが。
今度の学年末試験はどうなるかな?

(H.K)

まずは、ウニのトゲトゲが動くところから大興奮だった生徒。
自分の班に配られたウニが、雄か雌かはウニに注射をして、放卵するか放精するかで判明します。
「先生!僕たちの班、女の子だった~」
「うちは男か・・・」
と、そんなところでも反応が(笑)

私は中高時代、授業で実験をした記憶がほとんどありません。
でも、実験がやりたくて、生物部に入部しました。
カエルの解剖、有精卵の発生観察・・・など、その時の経験は今でも忘れません。

当時はただ単に、「実験が面白い」「すごーい」くらいの感想だったと思いますが、
のちに知識と実験が結びつくのです。

中1の生徒は、この1年間でもたくさん実験・観察をしてきました。
6年後、そして社会に出てからも、この経験が生きてくることでしょう。 
(理科実験部顧問C.N)

受験で得た知識はほとんどが紙の上のものでした。
理科の実験で得たその経験は、その時に気が気づけなかったデータも含みます。
実験からの気づき、気づけなかった記憶が突然新たな知識と結びつく瞬間。
この「わ!」が知識だけではない「考える力」につながります。
(T.O)