2016年1月20日(水)
Dynaspeakでの勉強も 3日目です。今年は道に迷ったという生徒が全くいません。バスの乗り方もきちんと覚えてくれていますし、ファミリーからの「まだ帰ってこない」、生徒からの「知らない場所に来ちゃいました」は今のところありません。Dynaspeakの授業は9:00からなので、8:45を朝の登校時刻としています。今日は2組遅刻してきました。ほんの数分遅れた男子組は、道路の渋滞とエレベーター混雑とのこと、よっぽど急いで走ってきたのか、座ると立ち上がれなくなりそうだからと、朝礼の間立っていました。もう1組の女子はフェリー通学なのですが、見事に1本乗り遅れてしまったとのこと。ファミリーからもらった時刻表が39分発と書いてあるので、間に合うと思って歩いていたら、目の前で30分に出てしまったんだそうです。アドバイザーさん曰く、「フェリーもよく時刻が変わるから、ファミリーがくれたのは古い時刻表だったかもね。」40分に1本ということですから、帰りに最新の時刻表を確認しましょうね。
少し気持ちに余裕が出てきたのか、緊張が解けたのか、少しずつ地が出始めているのでしょうかね。それは日本から持ってきたゲーム機ですか?スマホですか?出発前に十分指導してきたつもりですから、そのうえで自分の責任で使っているんですよね、だから誰も何も言いませんけど、自分留学生活を成功させるために必要なのかどうかは考えるようにしてくださいね。ただし、連絡事項を伝えているときに使ってたらマナーが悪いので怒られますよ。
01朝からゲームですか
02しかも悪びれません
03真剣勝負だけどバッグおろそうよ
04今年も出た!I先生からの課題です
05連絡聞いてなくて、結局放課後に怒られることになりました
06本日の朝礼はゆりさんです
07立たされているわけではありません
08目の前でフェリーに出られてしまった2人
朝の連絡で、Dynaspeakの先生たちから、授業中静かすぎると言われているという話がアドバイザーのYuriさんからありました。こちらでは、発言することはとても重要な評価の基準です。常に自分の意見を持ち、それを言葉で表すことが求められますし、発言をしないということは何も考えていないことと同じなので、特に現地校では低い評価しかされません。現在東京成徳の2年生で学んでいるNZの女子生徒に聞いたところ、数学の問題では必ず途中式や考え方を記入しなければならず、配点が5点だったら、考え方4点、解答1点という配分が普通だと言ってました。全問正解でも答えしか書かなかったら20点ということですよね。でも、全問答えが違ってても考え方がOKだったら80点ということです。わかりますか?正解は何かよりも、あなたの考えは何かの方が重要ということです。自分の意見が言えない人の評価は低いですよ。もう日本の教室にいるのではないですし、せっかく留学準備授業という場を設けているのですから、自分の性格を言い訳にせず、たくさんトライしてチャレンジして、そしてたっぷりしくじってください。無難に過ごす2週間にする必要はないですよ。
本日の午後はグループ2に同行しました。私の大好きな場所Auckland Museum(オークランド博物館)です。Dynaspeakを出てすぐのバス停から路線バスに乗っての移動です。午後のアクティビティには、クラスのジェリー先生のほかに引率の先生が同行します。今日はアーサー先生がガイドとして来てくださいました。語学学校の講師をする傍らで、俳優業も営んでいるそうで、英語も聞き取りやすく情感たっぷりにたくさん説明してくれました。最初に、ここはWar Memorial Museumだというお話をしてから中に入り、第一次・第二次大戦の戦没者のお名前が壁一面に刻まれた部屋を抜け、両大戦に関する展示スペースから見学がスタートしました。第二次大戦のコーナーでは、日本ではなかなか見ることのできない資料もあります。不時着したゼロ戦とそのパイロットについての展示コーナーでは、日本語での説明書きもあって、熱心に読んでいる姿が印象的でした。
09午後のアクティビティスタート!
10このバスに乗ってきました
11アーサー先生を先頭に
12これがmuseumです
13かなり大きい建物です
14日本の降伏文書、なかなか目にする機会はありません
15ゼロ戦のコーナー
16ここだけは生徒たちも口数が減ります
そのあとはNZの地誌に関するフロアに移動し、火山や生態系についての展示スペースを見学しました。毎年ここで絶滅した鳥であるモアのはく製を写生します。
17 NZと言えば火山
18恒例のモア写生大会。これがお手本です
19かなり上手なほうです
20今年はこれがモアに見えてしまいます
21もちろん表現の仕方は自由です
22でもモアは飛ばないんですよ
23キウィかわいい!
最後は先住民族であるマオリに関するコーナーの見学です。出発前の事前学習でいくつか学んだことが展示されていたのは分ったでしょうか?マオリの集落の集会所を再現した建物では、アーサー先生が"How do you feel here?"(ここにいるとどんな感じがする?)と問いかけていましたね。生徒たちはfreshとかexcitingと答えていました。アーサー先生はpeacefulな気持ちになるとおっしゃってました。私はsacredという感じがします。伝統と血縁を重んじる文化ですので、見た目は違えども日本文化と通じるところがあるような気がしたのは私だけでしょうか?
24マオリの集会所
25マオリ語と地名の説明中
限られた時間ですから、駆け足でほんの一部しか見ることはできませんでした。ここはAuckland Domainという大きな公園の中にあり、バスで気軽に訪れることができる場所ですから、ぜひもう一度訪れてほしいですね。
26記念撮影
27こんな高さの建物です
Dynaspeakに戻り帰りの連絡後に解散し、何事もなく一日が終わったなと思ったら、「財布を無くしてしまいました」との報告が。どうやら路上で落としてしまったようです。見つかるのはほぼ絶望なのですが、何と銀行カードと予備カードを一緒にしまっておいたとのこと。これまで何度も何度も、予備カードは別に保管するように伝えてきたはずですが、残念ながら自分のこととして真剣に聞いてはくれていなかったようですね。話をちゃんと聞いていない人に限って、こういうミスをしがちなものです。まずは銀行口座のストップの手続きに向かい、さあこれからどうしようと話し始めたところ、立ち寄ったらしい店舗から財布が見つかったとの連絡がありました。置き忘れた財布が出てくるなんて奇跡ですよ、残念ながら現金はなくなっていましたが、カード類はすべて無事だっただけでもラッキーです。
この2週間は現地校での生活を迎えるための準備期間です。初めてのことだらけで気持ちに余裕があるはずはないのですから、授業が終わったらまっすぐ帰りましょうと言っているのです。どう考えても注意力は普段より低下しているのですから、寄り道なんかしたら、こういうミスを犯すことは当たり前なのですよ。自分を過信してはいけません。何をしにここにきているのか、何のためにこの準備授業期間があるのか、今一度しっかり考えてください。失敗が君たちを成長させるのは間違いないことですが、する必要のない失敗はマイナスからのスタートと同じことになってしまいます。皆さんの保護者がどれだけの援助をしてくれているのか、どれだけの責任を自分が背負っているのかをもう一度自覚してくださいね。帰国の時に「楽しかった」とは誰もがいうことですが、3ヶ月経って、ただ楽しかっただけの思い出でいいんですか?君たちの人となりが今試されています。明日からではなく、今この瞬間から始めましょう。
28今日の終礼はYuriさん